01/22 (Sun) ｢芝居とは｣

文学座研究所卒業公演「OUR COUNTRY'S GOOD」を観て来ました。

昨年末の冬至イヴに松本祐子さんと飲んだ時にこの芝居の話を聞いていたので、いろんな意味で興味があり観にいくことにしたのでした。

祐子さんの言う通り、いい台本でした。

途中で泣いちゃったもん。

絞首刑を免れて植民地へ連れて来られた囚人たちが、大佐の命を受けた少尉の元で芝居作りをするというお話です。

文字が読めなかったり、教養のない囚人たちに芝居をさせるという困難が、囚人にも少尉にも変化をもたらしていく。

彼らの芝居の幕が開くところでこの芝居は終わるのだけど、植民地全体に新たな変化を与えるのでは……と期待をしたくなるいいシーンでした。

芝居とはなんなのか。

わざわざ愛知の田舎から出てきて、様々な不安と戦いながら14年を捧げてきた芝居ってなんなのか。

ああ、いや、捧げてきたなんて言うの、恥ずかしいわ。

そんなんじゃないです。

ただ、14年無駄に過ごしたなんて思いたく無いじゃないですか。

演劇は、看護師さんが病気の患者を送り出したり、保育士さんが子供に何かを教えるみたいな、ハッキリ見えるような成果は得にくいもの。

高尚ぶるつもりはないけれど、有難がられたいわけでもないけれど、誰かの何かに響かせたい。

響いているのだと信じたい。

昨年の震災直後の4月にラズカルズで「魔法」を上演した時は、心が揺らぎました。

こんな時に芝居してる場合かって、思うじゃない。

そんなときだからこそ！と皆で踏ん張って作ったんだ。

今日の芝居は、励みになりました。

観に行ってよかった。

さあ、踏ん張って「真夜中」も作ろう。